那覇西高に女子水球部 県内で初、全国目標


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全国の舞台を目指して練習に励んでいる那覇西女子水球部の選手たち=8日、那覇商業高校

 県内で初めてとなる高校女子の水球部がこのほど那覇西で結成され、選手たちが全国の舞台を目指して練習を続けている。メンバー全員が1年生で、水球を始めたのは高校に入ってから。動き出したばかりのチームだが、メンバーは「水球はすごく楽しい」と笑顔を輝かせ、懸命にボールを追い掛けている。

 活動が始まったのは今年の5月ごろから。同校の男子水球部などで指導実績がある永井敦監督が中心となってチームを発足させた。女子の水球は昨年の長崎国体や今年の近畿総体でエキシビションマッチが開催されるなど全国的な広がりを見せており、永井監督は「県内でもそろそろだと思った」と振り返る。
 メンバーの中学時代の部活はバスケットボールや陸上などさまざま。「最初は25メートルを泳ぐのがやっとだった」と永井監督は苦笑いする。練習はボールをつかみながら泳ぐことから始め、ドリブルやシュートなど基礎を教えていった。沖縄フリッパーズの小学生チームなどと試合も行い、「球技が好きな選手が多いので成長も早い」と日々の変化を感じている。
 主将の瀬島ひびきと副主将の東上里桃は、テレビドラマ「水球ヤンキース」を見て競技に憧れていたという。瀬島は「実際にやってみると難しいけど、すごく楽しいです」と白い歯をのぞかせる。東上里も「きついときもあるけど、シュートが決まるとすごくうれしい」と競技にのめり込んだ。
 今月13日には、県高校新人大会の第1回水球競技大会で沖縄スイミングスクール水球コースとエキシビションマッチを行う。瀬島は「みんなで攻めて、みんなで守って積極的にプレーしたい」と試合展開をイメージする。東上里は「いつかは全国のチームとも戦いたい」と今後の活動に意欲を示した。
 永井監督は「今後は全国の大会も経験させたい」と選手たちのさらなる強化を目指すつもりだ。そして「県内でも女子の水球部が増えてほしい」と競技がさらに拡大することを願った。(平安太一)