感謝の印に紫イッペー 沖縄ブラジルネット・与那城会長 交流支援者に贈呈へ 南風原


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「ブラジルと沖縄の交流を支援してくれた仲間たちにお礼がしたい」と語り、育ててきた紫色のイッペーを手にする与那城昭広さん=南風原町本部の自宅

 【南風原】沖縄とブラジルとの交流を続ける沖縄ブラジルネットワークアミーゴ会会長の与那城昭広さん(74)が、交流活動の支援をしてもらった人にお礼として贈ろうと、南風原町本部の自宅で、紫色のイッペーを200鉢以上育てている。与那城さんは「これまでの活動にたくさんの寄付を頂いた。感謝の印になればうれしい」と話す。ブラジルとの交流に興味のある人がいれば、栽培への協力も呼び掛ける考えだ。

 与那城さんは昨年4月、沖縄ブラジル協会元会長の故宮城清徳さんの家族の自宅に、紫色のイッペーのきれいな花を発見した。

 「黄色は多いが、紫のイッペーがこんなに咲いているのは見たことがない」と驚き、宮城さんの家族から大量の種を譲り受け、5月に種を植えた。与那城さんの自宅で栽培されたイッペーは20~30センチになり、順調な成長を見せている。

 与那城さんは旅行会社への入社を機に50年間ブラジルの県系人らとの交流を続け、沖縄ブラジル協会の事務局長も務めた。

 1908年の沖縄のブラジルへ渡った最初の移民から今年で110周年。「県系3、4世は現地の教育を受け、ブラジルも核家族化が進んでいる」とブラジル社会の変化を指摘する。「沖縄とブラジルの交流はこれまで以上に必要だ。紫色のイッペーの花を通しブラジルと沖縄との交流につながってほしい」と期待した。

 紫色のイッペーは、これまでの寄付者にお礼として贈るほか、今後は販売し売上金を寄付につなげる予定。関する問い合わせは、沖縄ブラジルネットワークアミーゴ会(電話)098(867)3304。