呉屋共同代表が辞任 「辺野古阻止」は継続 オール沖縄会議


この記事を書いた人 大森 茂夫
呉屋守将氏

 辺野古新基地建設阻止に向けて沖縄県議会与党や労働組合、市民団体、経済界などで立ち上げた「オール沖縄会議」共同代表の呉屋守将・金秀グループ会長が、共同代表を辞任したことが28日までに分かった。オール沖縄会議側は慰留しているが、呉屋氏は既に辞任届を提出した。辞任の理由について、2月4日投開票の名護市長選で、辺野古新基地建設阻止を掲げた稲嶺進氏が敗れたことの責任を取るとした。一方、今後も翁長雄志知事を支援し、新基地建設阻止を目指すことは変わらないとした。

 呉屋氏はまた、オール沖縄会議の中で新基地建設を巡る県民投票を実施するための運動を始めることを提案したが、自身を交えた議論を経ずにこの案が却下されたとした。その上で「立場や結果を問わず県民の覚悟を自ら示すべきだ。私は今後も県民投票の実現を目指していく」とした。

 「保守・リベラルの立場から新基地建設を止めるため、知事を支えるウイングを広げていきたい」と述べ、過重な基地負担の解消を訴える沖縄の立場に理解を示す自民党国会議員の後援会を5月に立ち上げる考えを示した。

 オール沖縄会議にとっては、県経済界の重鎮である呉屋氏の代表辞任で組織の在り方が問われることになる。呉屋氏は「子や孫のために辺野古新基地建設は許さないとの決意は揺らいでいない。今後は組織を出てブリッジ方式で共闘する。オール沖縄が弱体化するということではない」とした。