キングス、圧倒的 島根に82―58 Bリーグ第44戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、33勝10敗)は18日、沖縄市体育館で今季第44戦を行い、島根スサノオマジック(同5位、7勝36敗)に82―58で勝利した。

 キングスは17日の反省を生かし、序盤から島根の攻撃をうまく封じ、スチールやパスカットからの速攻で好発進を決めた。後半も連係攻撃と渡辺竜之佑のハッスルプレーなどで会場を盛り上げ、24点差で快勝した。

 次戦は24、25の両日、石垣市総合体育館で富山グラウジーズとの2連戦を行う。(観客3301人)

キングス(34勝10敗)
82―58(23―14,22―13,18―12,19―19)
島根(7勝37敗)

 【評】キングスは、出だしから粘りのあるプレス守備からのスチールやパスカットで何度も速攻につないだ。第1Qで11点差をつけ、第2Qも同様の流れでゲームをつくった。第3Qは縦への突破からうまくボールをつないで24点差をつけると、勢いそのままに勝負を決めた。

◆いい試合運びできた

 佐々宜央HC(キングス)の話 島根のチーム状況が厳しいこともあるが、今日はいい試合運びができた。ただ、第3Qの終わりや第4Qの始まりなど、点差がついても相手に流れを持っていかれると、こちらがいい守備しても決められてしまう。そういう時に流れをどう戻すかという課題もあった。

◆流れ持っていかれた

 鈴木裕紀HC(島根)の話 出だしから激しくいくように選手に指示したが、琉球に気持ち良く3点弾を決められ、流れを持っていかれた。

◆激しい守備で主導権

第3Q 豪快なダンクシュートを決めるアイラ・ブラウン=18日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)

 序盤から島根の攻撃を激しい守備で迎え撃ったキングスが主導権を握り続け、24点差で快勝した。島根は主力の外国人選手を欠く厳しい状態だったが、キングスはシーズン前半で2連敗した島根に対する不安感をしっかり吹き飛ばした。

 17日は出だしで3点弾を連続4発食らったが、この試合は重圧の強い守備で島根のガード陣を抑え、外国人選手の個人技だけの失点に絞った。個々の守備が堅く、「ギャンブルではなくしっかり守れた」(岸本隆一)結果、スチールやパスカットを何度も成功させ、速攻で点を稼ぐなど、守備が堅い強みを発揮した。

 後半に入っても崩れず、ハッサン・マーティンのブロックショットや岸本の激しいプレスから田代直希がパスカットにつなげた。この時間帯に「アイラ・ブラウンを休ませるため」(佐々宜央HC)に投入した渡辺竜之佑が、得意のリバウンドだけでなく、前線へ素早くボールを運んだ。

 第4Qはいきなりターンオーバーを許してリズムが乱れ、流れが傾きかけたが、二ノ宮康平が攻守で見せ場をつくり、ゲームを締めた。終始キングスペースで進んだ試合に岸本は「守備の良さは今後につながるものだったが、第4Qに気を抜いて流れを持っていかれた点は修正していく」と慢心はない。(嘉陽拓也)