クヮンソウの葉 ドレッシングに 中部農林高 伝統野菜、うま味も


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ドレッシングを開発した生徒ら=23日、うるま市の健康福祉センターうるみん

 【うるま】中部農林高校食品科学科の3年生8人でつくる「OK(沖縄・クヮンソウ)普及プロジェクト」はこのほど、伝統島野菜のクヮンソウを使った「NEWクヮンソウ×(かける)ドレッシング(葉)」を開発した。生徒らは23日、うるま市の健康福祉センター「うるみん」を訪れ、市の食生活改善推進協議会の総会出席者らを対象にドレッシングの試食と販売を行った。

 クヮンソウは不眠などに効果があるとされ、薬膳として食されてきた。ドレッシングには中部農林高で無農薬栽培したものを使用している。添加物や香料、着色料は使用せず、素材の味を楽しめるよう工夫し、市の特産のインゲンを加えてまろやかさと鮮やかな若葉色の色味を際立たせた。味付けには黒糖や蜂蜜を使用し、うま味を引き出したという。

中部農林高校の生徒たちが開発した「NEWクヮンソウ×ドレッシング(葉)」

 プロジェクトは昨年度から始まった。当時の3年生たちがクヮンソウの花を使ったドレッシングを開発した。第2弾となる本年度は、花よりも収穫時期が長く、1年を通して提供できる葉を使用した。比嘉稔さん(17)は「先輩たちのは花のオレンジが鮮やかだった。今回もインパクトを出すために、インゲンで明るくした」と説明する。

 試食した玉寄育子さん(48)は「イタリアンドレッシングのようで食べやすい。夏にいいかも」と舌鼓を打った。

 副リーダーの新里怜央さん(17)は「ドレッシングを家庭で食べてもらい、若い世代にも島野菜を知ってもらいたい」と話した。ドレッシングは250円で、第3金曜に同校で開かれている「中農市」やイベントなどで販売する予定だ。