モバイルプリンス
今月6日、過去に原作者がツイッターへ差別的な投稿をしたとして、ライトノベル『二度目の人生を異世界で』の発売中止を出版社が発表しました。このライトノベルは10月にテレビアニメ化が予定されていたけど、それも中止になったんだ。
作者は2013年ごろに、ツイッターで中国を「虫国」、韓国を「姦国」と表現し、さまざまな差別的な言葉を投稿していた。そうした投稿が今明らかになり、仕事が無くなることになったんだ。
モバイルプリンス
実は同じようなことが先月アメリカでも発生したよ。
人気コメディアン・ロザンヌ・バーが、「イスラム教の組織と猿の惑星の赤ちゃんがvj(オバマ前大統領の側近)」だと、人種・宗教差別的な言葉をツイッターに投稿し、バーが出演していた人気ドラマは即打ち切りになった。
言葉一つで仕事が無くなる時代なんですね。
モバイルプリンス
「差別的な発言くらいで、仕事が無くなるなんてやりすぎだ!」とかばう人たちもいるけれど、差別的な発言が広がれば、人を傷つけ、追い込み、命を奪うことになるんだよ。
それだけ差別的な発言はいけないことなんだ。
自分がそうした言葉をうっかり使ってしまわないように、気をつけないといけないですね。
モバイルプリンス
気をつけないといけないけれど、こうした言葉を使う人たちは「差別」の自覚がないと思うんだ。
いじめっ子が「いじめじゃない、遊んでいるだけ」と思うように、本人は何が悪いか気がついていないと思うんだ。
だから「差別的な発言に気をつけよう」の前に「差別とは何か」をしっかりと考える必要がある。
そうですね。
モバイルプリンス
難しいのは、差別の基準が時代によって変わることだ。
例えば数十年前まで、セクシャルマイノリティ(性的少数者)は病人、犯罪者として扱われていた時代もあった。まだまだ完璧ではないけれど、こうした差別を無くそうという動きで時代は変わりつつある。
人を差別しない、傷つけないような言葉を使うためには、さまざまな人の立場を勉強して理解し、その上で気をつけないといけないんだ。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。