持ち運べるサトウキビ搾り機 祥メタル製作所開発 取り外し、丸洗いも


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さとうきび絞り機Sミニについて説明する桑江祥子社長=22日、うるま市赤道の祥メタル製作所

 各種機械や金型製作の祥メタル製作所(うるま市、桑江祥子社長)はこのほど、「さとうきび絞り機Sミニ」を開発した。一般的に使われている搾り機の約半分に軽量化し、持ち運びを可能とした。総重量は34・5キロ。搾汁率は60%。本体と、ローラーを含めた部品の取り外しが簡単にでき丸洗いもできる。

 本製品は関東でさとうきびジュースを販売する女性の要望により開発された。これまで搾り機を沖縄から船で運んでいたのを飛行機で運べるようになり、イベントで出張販売する時にも簡単に持ち運べるようになったという。

 桑江社長は「かなり軽量化したが、従来のものとほぼ変わらない搾汁率だ。本体と部品を簡単に取り外せる搾り機はこれまでなかっただろう。手が届かなかった所まで洗えるので衛生的だ」と話す。

 また、通常の搾り機のローラーを動かすにはチェーンを使うが、同社の製品は歯車式。平川勲工場長は「チェーンは消耗品ですぐ壊れる。歯車にすればほぼ摩耗することなく長く使える」と話す。

 桑江社長は「おいしい、安全は当たり前で、今後は衛生面やメンテナンスが重要だと思う。客のニーズに細かく対応した機械作製に取り組み、沖縄県内のものづくりの底上げができる企業になりたい」と意気込んだ。