新聞記事を読んで話し合った感想や意見を募る第5回「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)の受賞作が27日までに決まり、全国3万5375編の応募から30編選ばれる優秀賞に、沖縄アミークス4年の古石(こせき)華子さん、糸満中3年の上原孔子(こうこ)さんの2人が選ばれた。
同奨励賞に比屋根小6年の大城楓(このは)さん、伊平屋小5年の伊礼萌夏(もえか)さん、学校奨励賞に比屋根小、伊平屋小が選ばれた。
◆「自然元に戻そう」/古石さん、祖父と禁漁考える
うるま市のアミークスインターナショナル4年の古石華子さん(10)は6月28日付琉球新報の「ウニ2年連続禁漁」の記事を選んだ。祖父の前泊茂彦さん(70)に話を聞いたほか、記事に登場した県栽培漁業センターにも足を運び海の資源を取り戻す方法について考えをまとめた。
古石さんは、宿題で「海の乱獲問題」を調べていて記事に出合った。
伊良部島佐良浜出身の祖父から「ウニは採っても採りきれないほどいた」と聞いてとても驚いたと話す。「40年前に比べてウニの生産量は70分の1にまで減っている。自然を元に戻すために、ウニを採り過ぎないようにしたり、ガソリン車を減らしたり、私たちも努力しなければいけない」と語った。
◆「もっと祖母を大切に」/家族で認知症語る上原さん
糸満市立糸満中学校3年の上原孔子さん(15)は7月7日付琉球新報の「看取りの医道 認知症患者、在宅で 家族『良い思い出に』」の記事を元に両親や親戚と意見を交わした。
93歳の認知症の祖母と暮らす上原さんは「祖母について家族で話し合うことがないので、記事を通し話し合えればと思った」と記事を選んだ理由を話す。「認知症の祖母がかわいそう」と話した上原さんに、叔母は「認知症でつらい記憶を忘れられるのは、戦争を体験した祖母にとってのご褒美だ」と声を掛けたという。
上原さんは「祖母は今でも仏壇に手を合わせ家族の幸せを祈ってくれている。記事を読んで、もっと祖母を大切にしたいと思った」と力強く話した。
◆夢は医療関係職
大城楓さん(比屋根小6年)「『琉球語』教育を勧告」(沖縄タイムス)
「新聞は、宿題で週1度の新聞スクラップを始めてから目を通すようになった。目に付くのは沖縄の記事が多く、内容について家族と話すこともある。これからも新聞を読んで、医療関係の仕事に就く夢をかなえたい」
◆社会のことに興味
伊礼萌夏さん(伊平屋小5年)「仲間、社会つながる」(琉球新報こども新聞)
「2年連続で賞をもらえるとは思っていなかったのでうれしい。普段から大人の新聞も『りゅうPON!』も読んでいる。社会のことに興味があるので、新聞を読み続けて、苦しんでいる人を助けてあげられる大人になりたい」