鮮やか錦蝶咲く 沖縄・渡嘉敷村


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1本だけ花を咲かせた「錦蝶」

 【渡嘉敷】渡嘉敷村集落内の乾燥した石垣、砂地、道路脇などに生息する錦蝶(きんちょう)(ベンケイソウ科カランコエ属)の群生の中で、1本だけが下向きの鮮やかなオレンジ色の花を咲かせた。

 2月28日、「島あっちぃ」ガイド研修会で阿波連集落巡りをしている住民の参加者が道路脇で見つけた。20人の参加者全員が錦蝶の花と出合うのは初めてという。

 村民でガイド講師の金城肇さん(66)は「錦蝶の花を見るのは珍しい」と話した。

 那覇市から訪れた高江洲恵理子さん(21)は「錦蝶は本島の古民家の瓦葺きの屋根に生息しているのを見かけるが、道路脇で出合えてラッキーだ」と喜び、スマートフォンで撮影していた。

 錦蝶は県内でごく普通に見られ、別名は「デラゴネンシス」で、マダガスカル原産で常緑多年草の多肉植物。葉先から子株を落とし、どんどん繁殖することから子宝や子孫繁栄のお守りとしても扱われている。
(米田英明通信員)