力合わせ熱演 ヒーロー飛び安里 描く 南風原町民劇団「海」旗揚げ


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フィナーレの舞台で飛び安里になりきり大空へ羽ばたく主人公ら=11日、南風原町立中央公民館

 【南風原】南風原町民らでつくる劇団「海」の旗揚げ公演「飛べ若人!夢をつかめ」が11日、沖縄県南風原町の町立中央公民館黄金ホールで開かれた。18世紀後半に「羽ばたき機」を考案し、世界で最も早く空を飛んだとされる「飛び安里」をテーマにした「南風原町ヒーロー脚本賞」を舞台化した作品。団員らの熱く、ユーモアたっぷりの演技に会場から大きな拍手が送られた。

旗揚げ公演を終え、充実した表情を浮かべる劇団「海」のメンバー

 中学時代に挫折を経験した男子高校生が「飛び安里」の演劇を通して夢を追う大切さに気付いていく物語。主人公を演じた町喜屋武出身の新垣匠さん(29)は「仕事をしながらの練習は大変だったが、大きな結果につながった。みんなで力を合わせて同じ舞台をつくることにやりがいを感じた」と充実の表情で語った。

 主人公を支える校長先生の役を務めた入慶田本昌義さん(65)は「観客の拍手と笑顔に癒やされた。またやりたい」と次の公演にも意欲を見せた。

 観客の福山真里奈さん(26)は「すごく良かった。自分も頑張ろうと思える刺激をもらえた」と話した。福山さんの友人の高嶺明佳(あすか)さん(26)は「高校時代から舞台に立つのが好きだった同級生が出演していた。夢をつかんだんだなと思い、うれしかった」と話した。