子ヤギ成長、園児見守る 南城・あおぞら保育園 誕生時に声援


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母ヤギしずかのミルクを飲む子ヤギと、出産を見守ったあおぞら保育園の園児たち=4月29日、南城市大里のあおぞら保育園

 【南城】沖縄県南城市大里のあおぞら保育園(仲原りつ子園長)で4月28日、子どもたちが見守る中、園で飼っているヤギの「しずか」が赤ちゃん1頭を出産した。子ヤギは約1800グラム。「しずか、頑張れ!」と子どもたちから声援を受けて生まれた子ヤギは、園児がきれいに掃除した小屋の中ですくすく成長している。

 28日午前10時半すぎ、園の職員が産気づいているしずかに気付き、周囲に呼び掛けた。すぐに60人ほどの園児と職員が小屋の周りに集まり、「しずか、頑張れ!」「もう少しだよ」と大きな声援を送った。約10分後に1頭が生まれ、30分かけて立ち上がった。

 子どもたちは初めて見るヤギの出産に興味津々。産後に胎盤を食べるしずかを見て「あれは何を食べているの」「なんで胎盤を食べるの」と矢継ぎ早に職員に質問。「(胎盤には)栄養があるんだよ」「だからすぐ元気になるんだよ」との説明に真剣に耳を傾けた。

 出産翌日、子ヤギは子どもたちがきれいに掃除した小屋の中で元気に歩き回っていた。

 「今は元気に歩いているけど、最初は立てなくて、しずかが心配してたんだよ」と津波古心(くくる)ちゃん(5)。宜保美宙(みそら)ちゃん(6)も「耳がたれているのがしずかそっくり」などと話し、子ヤギの頭を優しくなでていた。